人事コンサルティング, 新卒採用
今回のインタビューでは、人材研究所曽和様に事業概要や、弊社サービスのエグゼクティブコーチングをご利用頂いた感想やその成果などをお聞かせ頂きました。人材研究所様は、弊社志村が創業期にボードメンバーとして4年間勤務していてお世話になった会社です。
- 志村
- 本日はお忙しい中、貴重な機会を頂きありがとうございます。
今回のインタビューでは、貴社の事業概要や弊社サービスのエグゼクティブコーチングをご利用頂いた感想やその成果などお聞かせ頂ければと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。
- 曽和様
- どうぞ宜しくお願い致します。
会社概要
- 志村
- まず最初に、社長をされている人材研究所様の事業概要をお教え頂けますでしょうか
- 曽和様
- 一言で申し上げると、人事のコンサルティング会社です。
クライアントの人材採用を中心に、制度設計や育成体系の構築、マネジメント力向上など、またRPOや研修なども手掛けおります。
クライアントが抱えている問題点や理想の実現を踏まえたうえで、人事領域の何をいじるのか
例えば、社内で内製化ができているもの、オペレーションまで手伝うかなど、組織問題の解決をする人事のコンサルティング会社と言えます。
そのため、メニューや値段表みたいなものは用意してはなく、フルスクラッチでやらせて頂くので、ソリューションありきのコンサルティングはしません。そのために、そもそも人材採用の話から入ったけれども、人事評価の話でお手伝いする事になったりもします。
最初の課題のままで間違った手法をそのままやって、結果がうまくいかないという事も起きかねませんので、そのため、当社が何をやるにしても、組織分析から入らせて下さいとお願いしています
組織分析をする事で、レバレッジポイントがわかってきたら、じゃあ、それが人材採用なのか人材育成なのか、そのあとの課題解決の詳細設計はお任せ頂けると思います。
むしろ、コンサルティングの半分以上は、その組織はどんな状況か、どんな状態かを認識する事になると言えますし、それが当社の特徴になります。
また、それをできる限りエビデンスベースドで行うことです。インタビューやサーベイ、パーソナリティーテストとか、あとは人事のデータベース等を頂き、それらを多面的にその都度、どう分析していくかを考えていくことをやっています。
問題に対して、推測や感覚で感じている事を言語化したり、データ化して、本当かなと思うものを確証もたせるようなことになりますので、心理学と統計学をベースにした「ファクト」と「ロジック」と「セオリー」の、エビデンスベースドのコンサルティングを行います。
ただ採用に関してだけは、後工程のRPOとか、立てた戦略が実現するために運用もやらせて頂いています。
- 志村
- なるほど、クライアントにあわせたコンサルティングを実践されていらっしゃるのですね。
続いてのご質問ですが、弊社のエグゼクティブコーチングを受けようと思われた、背景やきっかけを教えて頂けますでしょうか。
- 曽和様
- まず背景として、当社の創業期はメンバーが大人な組織でしたが、だんだん新卒中心での採用にシフトしていき、メンバーを育てながら組織力でやっていく方針になりました。
創業期の大人なメンバーは頼りがいがあり、任せる事はできるのですが、一方でアンコントローラブルな面もあり、組織として一体感を持たせる時に、「人材研究所」というのれんを共有してはいるが、個々がバラバラに仕事をしている環境でした。
私は元々、組織をつくって組織力でやりたい考えがあって、当社を設立したので、新卒のメンバーにシフトしていき、未熟かもしれないが、ポテンシャルある人達を育成していきたかったのです。
そうなると、あたりまえですが大人のメンバーが減り、色々相談できる相手もいなくなっていました。
年齢でも、創業期は自分が真ん中位でしたが、今は年齢的にも一番上になるので、若いメンバーに相談しても相手が困ってしまうような感じです。(笑)
また、中長期の経営戦略や会社経営に関する根幹になるような事は、信頼できる社内メンバーでも相談をすることは簡単ではないことかと思います。なので、社外相談役的な役割の人を求めている時でした。
志村さんは、過去に当社に勤務していたこともあり、当社の事をよく知っていてくれていて、また言いにくい事も、社内で一番言ってくれて、だめなものはダメとはっきりしていた方でした。
一緒に働いていた時に、私はその意見を聞かない事もままありましたが、時が経過するにつれて、やっぱり、志村さんが言っていることが正しかったという結果がいくつも起きていました。志村さんの判断軸や見えているものが改めて信頼できると思ったのです。地に足をつけて、「ファクト」と「ロジック」と「セオリー」で、物事にあたっていると理解していたので、エグゼクティブコーチングをお願いした次第です。
- 志村
- ご評価していただいてありがとうございます。
私が、リアリストかつバックキャスティングで物事を考えがちだからかもしれませんね。
- 曽和様
- リアリストの志村さんと、ドリーマーの私の違いでしょうか。(笑)
コーチングセッションについて
- 志村
- ありがとうございます
それでは、ご利用頂いた実際のコーチングセッションの進め方について振返ってお聞かせのですが、如何だったでしょうか。
- 曽和様
- コーチングセッションは月2回程度で設定したので、約2週間に1回のサイクルになり、これが良かったです。当社のコンサルティングも月2回が多いのですが、PDCAサイクルを回すうえでも丁度よい間隔でした。
テーマに関しては、私は全然準備していなかったです。その時々の話題をテーマにしてセッションに挑んでいました。例えば、この時のアジェンダはこうしましょうと1週間前に決めたりすると、当日には、重要度が下がっていることもあると思ったからです。そのため、セッションが始まるちょっと前に、何を話そうか整理して、テーマを決めていました。
また人によっては、アジェンダを先に言ってくれないとコーチング・コンサルティング・カウンセリング等のセッションができないと言われる方もいます。私自身は、コンサルティングをする際、クライアントに訪問して打ち合わせが始まってから、人材採用なのか、人事制度なのか、テーマが決まる事が大半なのが現状ですので、同じように突発的なテーマでコーチングセッションを、対応して頂けるのは良かったです。
- 志村
- 是非はともかく、テーマを固定させるアプローチをするコーチも一定数いるようですしね。
- 曽和様
-
志村さんはそうではなくて、私が今一番重要で困っていて、自然に思い浮かぶようなテーマを扱ってコーチングセッションを行ってくれたので、適切な対応をしてくれたと感じました。
私が求めているのは、刻刻と変わる会社や経営に纏わる悩みだったので、突発で起こる事も含めた壁打ち相手になってもらいました。
「コーチング」を、なんて表現して良いかわからないですけど、腹案があるコーチが、あえて質問するのは良いと思いますが、「コーチング」を見ていつも思っていたのは、実はコーチは、なにも考えていないのではないかということです。
「コーチングの答えは、その人の中にあるのです」みたいなのものはあると思うのですが、
それをコーチが引き出すにしても、腹案だったりが無いと、いい質問ができなかったりすると思うので、その点も丁度良いと感じました。
その人が持っている答えを引き出すのは正しいかと思いますが、それイコール何もしないとなるのは、違うのではないでしょうか。
- 志村
- 私なりには、純粋なコーチングのアプローチだけでセッションを行うと、実際のビジネスがテンポよく推進していかない事があり、このセッションは良かった、で止まってしまう事もあると認識しています。
- 曽和様
- 人生のコーチとかであれば、ずっと進まなくても良いと思いますし、無理に進める必要もないのかもしれませんが、エグゼクティブコーチはまた違うのかもしれません。エグゼクティブは、「エグゼキューション」ですので、何かやらなければならない、何か意思決定しなければならない、というポジションではないでしょうか。
私自身は、コーチングセッションが終わった時に何か進んでいる事がないと、ビジネスでのコーチングは意味がないと考えていました。エグゼクティブコーチは、経営の意思決定に関わっていくことも多々あるので、ある意味、カタリスト的存在でいなければならないのではないでしょうか。
コンサルティングがやるのは課題解決ですが、そこまではいかないにしても、コーチングの質を高めるために、幾つか別のアプローチも取り入れていくのが、エグゼクティブコーチングだと感じました。
ですので、志村さんとのコーチングセッションを通じて、本当に心地がよくなったり、考えがまとまっていったり、次これをやろうというアクションが、セッションの最後に明確に思い浮かんでいく事が自分の中で多かったように思います。
セッションで対話を繰り返す事で、あーなるほどと思う場面や、確かに自分の中に答えがあるのだと理解することもありました。そして、セッションが終わったあとには、今後のアクションリストが頭の中にできているので、すぐに自分の行動やメンバーへの指示に繋げることができていました。
もしコーチングセッションを受けていなければ、動かなかったであろう経営に関する意思決定や、細かい事も含めた問題が実際いっぱいありました。受けなければ、ぼやっーと考えるだけで進まなかった感じもあると思います。
経営に関する大きなテーマから事業の問題、組織についてなど、毎回違ったテーマでセッションができたと思います。非常にセンシティブで、かつ重要な経営課題に対しても、セッションを通じて選択肢を広げ、整理して、アクションに繋げることができる、そんな場でしたね。
- 志村
- コーチングセッションを通じて、曽和様のお役に立てた事が理解できてとても嬉しく思います。
次に、コーチングの方法としては、どのような利用をされましたお聞かせ頂けますでしょうか。
- 曽和様
- セッションはほとんど電話でしたが、ぜんぜん良かったと思います。
私は、電話をスピーカーに設定するなどリラックスして話ができました。コーチングセッションを通じて、自身の中にあるものを引き出すのであれば、自らの状態もふわっとしていなければならないとも思います。めちゃくちゃ理性的な状態でいても、むしろアイデアが出てこないのではないでしょうか。
常に表面的に考えている事をなぞるだけの発言では、セッションの意味がないので、もうちょっとぼんやりしようというのが自分の中にあったのですが、その部分でも、電話は声だけで視覚が無い状態でやるので、言葉に集中できるのが良かったです。
もし会社の会議室で対面なら、いつもの枠組みが壊れなかった可能性もあるのではないでしょうか
- 志村
- 期待値にあっていたことが良かったようですね。
約1年にわたり継続したセッションを受けて頂いて、振返った全体の感想は如何でしょうか
- 曽和様
- 一番は、経営者として精神衛生上でも非常に良かったです。会社や経営に関して、もんもんとしていた状況だったのですが、社内外の誰にも、何も相談できない内容について、考えをまとめる事ができました。
また、実際の物事が進んだのは大きいです。緊急と重要の2軸4象限で表すと、緊急ではないが、重要であるテーマを扱う事がほとんどでしたが、それらを一気に進ませる事ができるマイルストーンになったと思います。
コーチングセッションをスケジュールする事で、無理やりにでも、緊急ではないが、重要な事を考える時間が入ってくるのも大きな事だったと思います。これに取り組めたことが成果ではないでしょうか。会社の転機や自分の人生に、影響を与えたと言えると思います。
- 志村
- それは、とても嬉しいです
- 曽和様
- もし、その時に何もせずほっておいたとした場合は、いざという時にドタバタで判断して、最適ではなかった可能性も高いのではないかと感じています。
最後に一言
- 志村
- 最後に一言お願い致します。
- 曽和様
- 志村さんのエグゼクティブコーチングは、おススメです。
当社に勤務している時でも、著名なプロ経営者にも物おじせずに対峙して、難易度高い仕事をされていたかと思います。今回のコーチングセッションも、依頼した内容に対して期待値以上の事をしてくださいました。エグゼクティブコーチとして、多くの経営者にとって「対」になる存在ではないでしょうか。
優秀な経営者でも陥ってしまうような、矛盾に気が付かない、絶対にできない事をできると思ってやってしまう、拙速に動くといった事がなくなるような、経営者のパートナー、参謀になれるようなタイプだと思います。
- 志村
- 今日は、振返り・感想などを伺う、貴重なお時間頂きありがとうございました。
プロフィール
株式会社人材研究所 代表取締役社長
曽和 利光様
1971年、愛知県豊田市出身。灘高等学校を経て1990年に京都大学教育学部に入学、1995年に同学部教育心理学科を卒業。
株式会社リクルートで人事採用部門を担当、最終的にはゼネラルマネージャーとして活動したのち、株式会社オープンハウス、ライフネット生命保険株式会社など多種の業界で人事を担当。「組織」や「人事」と「心理学」をクロスさせた独特の手法が特徴とされる。
2011年に株式会社 人材研究所を設立、代表取締役社長に就任。
企業の人事部(採用する側)への指南を行うと同時に、これまで2万人を越える就職希望者の面接を行った経験から、新卒および中途採用の就職活動者(採用される側)への活動指南を各種メディアのコラムなどで展開する。
株式会社人材研究所
代表 代表取締役社長 曽和利光
設立 2011年10月5日
資本金 10,000,000円
1. 人事・採用コンサルティング事業
2. 採用アウトソーシング事業
3. 人材紹介事業
4. 人材育成事業
株式会社リクルートで人事採用部門を担当、最終的にはゼネラルマネージャーとして活動したのち、株式会社オープンハウス、ライフネット生命保険株式会社など多種の業界で人事を担当。「組織」や「人事」と「心理学」をクロスさせた独特の手法が特徴とされる。
2011年に株式会社 人材研究所を設立、代表取締役社長に就任。
企業の人事部(採用する側)への指南を行うと同時に、これまで2万人を越える就職希望者の面接を行った経験から、新卒および中途採用の就職活動者(採用される側)への活動指南を各種メディアのコラムなどで展開する。
株式会社人材研究所
代表 代表取締役社長 曽和利光
設立 2011年10月5日
資本金 10,000,000円
1. 人事・採用コンサルティング事業
2. 採用アウトソーシング事業
3. 人材紹介事業
4. 人材育成事業